この頃、いろんな案件と向き合う中、ふと、営業について考えてみました。
コロナ禍の閉塞感なんでしょうか、事業者の方々が内向き指向のように感じます。特に地域物産などを見るとその想いがより強いようです。味がいい事や材料のこだわりやパッケージデザイン等をPRするのは良いのですが、その先にいる誰に売りたいのかが不明瞭で売れる期待感が持てません。また、ECサイトで何の設計もないままに出品を行い、ますます顧客の顔が見えづらくしているように思えます。ネットは重要な営業要素ですが、それはあくまで「営業を少しでも楽にする道具」に過ぎず、対象とする顧客が明確にあってこそ効果が期待できるのではないかと思います。
では、『なぜそうなってしまうのか』・・・、理由は意外とシンプルです。「事業の目的がすり替わる」からだと思います。営業、販売が大事と分かっているハズなのに、いつしか、道具の方を重要視し、それを良くすることが営業や販売だと勘違いを始めるからです。
人は商品に対して、合理的要因と感情的要因の両方に基づいて購入を決定します。このバランスは消費者が置かれているTPOに応じて変化していきます。深く適正に顧客を見る目を継続的に養っていかなければ、結果を出す営業は実現できないと思います。